T本嬢内定祝い〜ageHa潜入レポート(その1)

28日はT本嬢の内定を祝うという名目で行われる白亜荘メンバーの飲み会当日であった。会をセッティングしたにもかかわらず諸般の都合で参加できないp氏から、当日の集金等幹事的な役割を任されていた私は、前日夜更かしした土曜日としてはありえない午前10時台に目覚めた。とりあえず携帯電話の電波が届く場所にいなければならないというプレッシャーを感じつつ、半年来の懸案であった部屋の片づけを5割ほど終わらせ、ようやく「自分の部屋」という愛着がわいてきたような気がする部屋で、水村美苗本格小説』を読み始めたのが15時くらいであったろうか。

本格小説(上) (新潮文庫)

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G田から電話がかかってきた。「今日飲み会あるのか?俺にはメールが来てないんだけど」という、G田らしい迂遠な話の切り出し方。そりゃそうだ、前日私は集合場所と時間の確認メールを送っていたのだが、対象は参加予定者だけだったのだから。結局、参加を予定していなかったG田のドタ参(?)が決まり、この時点で祝賀会は12名というかなりの大所帯で開催される運びとなった。店に電話をかけたりいざというときのために少し多めに金を下ろしたり、といった準備をしているうちに16時近くになったので、万が一にも遅刻しないため、そして店の場所を早めに把握しておくため、開催地である池袋に向かうことにした。
幸いにして店の場所はわかりやすかったので、ジュンク堂でしばらく時間をつぶした後、集合時間10分前くらいに集合場所へ。この10分前というのが大いなる無駄であるのはわかっているのだが、体に染み付いた習慣というのはどうにもならないのであきらめることにする。オリ合宿で最初に会ったときから時間を守ることには定評のあるA部をはじめとして一人、また一人と集合場所にやってくる白亜の民ども。その間に、実は前日(27日)にR太も内定を獲得していたことが判明する。なんだかんだで宴会の開始時刻にはかなり優秀といっていい人数がそろっていた。
その後も白亜荘メンバーの飲み会としては想定範囲内のイレギュラーな事態が発生したりするも、なんだかんだでそれなりにうまく落着。私は主にたこT、Tせー、T本嬢というイニシャルトークするとTだらけになってしまう3人組に黒い男・O本を加えたメンバーととりとめもない話をする。このときの会話で記憶に残っているのは、「(最近日記にも書いているように)最近、自分が太ったとか今日は天気がいいとか掃除にはパイプユニッシュがいいとか、ほんとどうでもいいことばっか考えてるんだよねー」という私の発言にT本嬢が「じゃあどうでもよくないことって何?」と返してきたターン。一瞬、「あれ、何だっけ?」と思ってしまうやり取りであった。「漫画とか小説とかを読むことですよ」という、当然の返答までにしばらく間を取ってしまったのはその当惑からだ。「そうだよね。私もなんでこの絵にはツノが描かれてるのかとかそういうことのほうが気になる」というようなT本嬢の言葉から話は卒論がどうしたこうしたという展開になり、私は前日の夜更かしがたたったりして少々眠くなりながら宴会は続き、T本嬢をを祝うという目的もほぼ達成され(?)、舞台は二次会へ移る。ここで、翌日午前4時から仕事があるという来年のAP、すなわち未来のプロデューサーことお茶汲みボウイG田が寮へと帰っていった。
二次会での周囲のメンツはTせー・R太・I田・T本嬢という感じ。時期的にそろそろやばいということでR太が卒論の話を始める。テーマは旅か遁世にしたい、というような振りで、I田がサードゥーという人々の話、イブン・バトゥータ『三大陸周遊記』の話を展開、世俗からの解脱、あらゆるものへの執着からの解放、といったテーマへと広がり、なんとなくニートとは何か、の話に。そこでニート話に目がないO本から、「最近なんかで読んだか聞いたかしたんやけど、ニートというものは収入の有無とかそういうことではなくて精神の在り様や、て考え方があるらしいで。」なる発言が飛び出す。そういうことなら、再三言ってるけど私の精神はニートだな。などと考えていたら終電が近づき、翌日に人生初の労働を控えたA部、人生初ではないがふつうに労働を控えたnahocookie、箱入り娘のT本嬢、同じく箱入り娘かつ翌日に下働きを控えたたこTが帰宅の途につく。
さて、残ったのはI田、I鼻、O本、Tせー、R太、私の6人。どうすんのか、というこの状況に対してI田が提案したのは、「ブークラいこうぜブークラ。ageHaいこうぜ」というものであった。各人が若干の逡巡の後に出した結論は、「GO!」であった。この結論がまさかあんな事態を招くことになるとは、少なくとも私は思ってもいなかった。(その2へ続く)