金髪ロン毛

前日の疲れが抜けなかったため2度寝・3度寝としたあと、もう外出するのも面倒だし今日はごろごろしつつニコニコ動画でも見て過ごそうか、などと思ったがこれではいかん。ということで強靭な意志の力でもって起き上がり、渋谷ユーロスペースまで『素粒子』を観に行く。ユーロスペースに行くのはたぶん4年ぶり2回目。前回は大学入学の年の夏、5人くらいで連れ立って『ピンポン』を観に行ったのだった。懐かしすぎる。


やや早めに到着してチケットを買い、飲み物などを調達しようとして外に出るとI田氏から着信があったことに気づく。メールしたりしてるうちにまた電話がかかってきて、「デート?」的な問いを投げかけられる。残念ながら違う。一人だ。原作を読んだ人ならわかると思うが、これから交際をはじめようとする男女、あるいは交際を初めて間もない男女がともに鑑賞するにはたぶん向かない映画だと思うし。


実際、私と同じ回を鑑賞していたのは30人程度だったと思うが、中高年の夫婦と思われる2組4名以外に男女の組み合わせでこの映画を観に来ているグループはなかった。しかし中高年の夫婦がこの映画を観に来ているというのもなんか生々しいな。映画は結構よかったが、ネタバレしない感想をどう書くか思いつかないので感想は後日。


さてユーロスペースからの帰り道、「ちょっとすいません…」と声をかけられ、「また手相かよ」と思いシカトしようとした。ところが、相手の風体が「染めムラのある金髪+ロン毛+黒タンクトップ」で、あれ、こういう人どっかで見たな、最近テレビは見てねーはずだけど…という疑念が沸き起こり一瞬立ち止まってしまった。何を尋ねられるのかと身構えていると、「ドンキホーテってどう行ったらいいっすか?」という、私でも普通に答えられる質問だったので「そこを曲がったとこですよ」と簡単に答えた。「あ、そーっすか」と言って男は去った。


さて私はいったいどこでああいう風体の男を見たのか?それともこれは偽の記憶か?などといったことを帰宅途上で考えていたのだが、寄り道したコンビニで「週刊漫画ゴラク」を発見、立ち読みし、「喰いしん坊!」にさしかかってハンター錠二を見た瞬間に全てがつながった。ニコニコ動画で見た大食い選手権に出てた、アーチスト泉こと泉拓人だ。非常にすっきりした。ニコニコ動画ってほんとうにすごいですね。ところで今「ハンター錠二」と書いていて思ったが、奴には兄貴がいる、というような裏設定の可能性、ないだろうか。今後の展開にある程度注目。