森見登美彦太陽の塔』を読む。

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

ネットサーフィンしてると、私が気に入ってる小説を褒めてる人が、この作家の『四畳半神話大系』という作品に言及してるのに出くわすことが多かった。そっちも購入したけど、まあ最初はこっちを読むか、という感じで読んだ。

「もうすぐクリスマスだ!わーい!」的な世間の浮かれ具合に乗り切れない自分がいるために、クリスマスを謳歌する数多のカップルに呪詛の言葉を吐きかける、という、まさに駒場時代の白亜荘の住人みたいな語り手が過ごす大学5年生(西のほうでは5回生というようだ)の冬の話。舞台になってる季節は当然12月だし、ところどころに寒さを思わせる記述があったりするのだが、どうしても冬の話を読んでる気がしなかった。それがなんでなのかは、もう一回くらい読んで考えようと思う。