森博嗣カクレカラクリ』を読む。第5章の章扉にある、

人の頭脳は、答を導き出す僅かまえに、わかったという信号を発する。具体的な解答が示される以前に、抽象的な解決が告げられるのである。これは、すべての感情に共通する作動である。証拠や理由は遅れて取り出される。

という文章などを読むと、小説においていかに「天才」を描くか、という問題を解決するためのヒントを得たような気になるが、気がしただけかもしれない。