村上春樹訳『グレート・ギャツビー』の、「翻訳者として、小説家として――訳者あとがき」をまず読む。率直にいって、今まで読んだ(私が読んだのは決して数多いとはいえないが)村上春樹の文章の中で一番感動的だった。私は、作家としての村上春樹より翻訳者としての村上春樹のほうが好きらしい(これは、村上春樹の作品にいまいち「ノれない」、という、受け手としての私の資質の問題かもしれないが)。