松尾清貴『ルーシー・デズモンド』を読了。

ルーシー・デズモンド

ルーシー・デズモンド

変な話だった。イコールおもしろい話だった、ともいえる。理屈っぽい話がいくつも出てくるが、ひとつ納得できなかったのはロックンロールのロックを岩だとして、「岩と回転」と解釈しているところ。等位接続詞のandで自動詞rollと繋がれているのだから、rockは「揺れる」意の自動詞ととるのが自然ではないか、と思う。でもまあ、「岩と回転」と解釈することによって、「ロックンロール」が石長比売・木花之佐久夜毘売となんとなく呼応して重層的なイメージをつくっているから、いいか。