O本に入手してもらって視聴したアメトークスラムダンク芸人」に関して。
このコーナーから窺えるスラムダンク読めてる順・上位3名はテレ朝・前田有紀アナ>品川庄司・庄司>アンガールズ・山根といった感じか。山根はエピソードの選び方(陵南戦ラスト近辺の木暮スリーポイント)は普通だったが自分の言葉で喋っているのがよかった。「世の中、部活ではレギュラーじゃなかった人のほうが多いはず」というのは言われてみればなるほどの感じ。庄司はエピソードの選び方がうまかった。海南戦終了後、号泣している桜木に赤木が声をかけて整列させるくだりと、陵南戦終了後、号泣している赤木に桜木が声をかけるくだりの対比。いかにもスラムダンクらしい部分で、未読の人間にもその素晴らしさを伝えやすいよいプレゼンだと思った。ただ、個人的には海南戦終了直後の桜木の涙の理由を「自分のせいで負けたから」と説明しているところに少し違和感をおぼえた。あの時点における桜木の涙は、ゲーム前半、リバウンド後の着地に失敗して足首を捻挫した赤木の、ロッカールームでの「いいからテーピングだ!(略)やっとつかんだチャンスなんだ」という言葉を聞いてしまった桜木が、赤木のために「打倒海南!」と叫んでコートに戻っていったことを受けてのものだと考えるのが自然だと私は思うので。「自分のせいで」という部分を意識するようになったのは翌日流川と反省会(?)をして以降のはず。とはいえ、これを読んでない人に説明するのは相当難しいだろう。前田を1位にしたのは、安西の指導者としての業が大変よくあらわれている谷沢のエピソード→山王戦途中の、河田兄が桜木をマークしはじめたところの安西の興奮、を選んで説明していたから。安西と谷沢のエピソードは田岡と福田のエピソードに重なる部分がある。すなわち、田岡が福田の性格を把握できておらず、叱って伸ばすという方針をとったことによって福田の精神的ストレスを増加させ、爆発、および福田の部活禁止処分という状況を招いたように、(時系列的にはこっちのが前だけど)安西も、基礎を重視する指導方法が谷沢の焦りを誘発していることに気づくことができず、結局最悪の結末を引き寄せてしまった。これはどちらも選手の成長を願う指導者としてのエゴが強すぎるから起きてしまったことなのだと思う。そのことによって大学バスケの世界から姿を消してしまうほどの衝撃を受けた安西なのだが、桜木・流川両名が山王戦で見せた原石としてのまばゆい輝きにあてられてそれまで抑えていた感情を沸騰させる…というまさに名シーン。ちなみに、ディフェンスに戻ろうとする桜木と流川が描かれているコマで二人の間に赤木の姿もあるということがテレビ画面上で確認され、実に感慨深かった。


*陵南戦を見ているときにボソッと「この試合は青田の声援がでかかったなあ…」と言ったりしていることからも考えると、ケンコバはけっこう読み込んでいる感が伝わってきていたけど、今回は素材(山王戦ラストの桜木-流川のハイタッチシーン)が普通すぎてケンコバを活かしきれていない気がしたので圏外に。