昨年末の忘年会でM氏が言及していた本を書店で見つけたので買う。

村崎百郎の本

村崎百郎の本

そのとき話を聞いていたかぎりでは「むらさきひゃくろう」を「紫百郎」と変換していたが、カバーの画像で同定できたのでよかった。これまで知らなかったというのはたぶん不勉強の極みなんだろうな。京極夏彦のインタビューがぐっとくる。
京極夏彦の小説を読んで「感動した」理由を村崎百郎が語った部分からの引用。

「…(略)だから幽霊が見えるとか神の声が聞こえるとか、オカルトぶって偉ぶっている奴らみんな、俺と同じキチガイだと思うわけさ。で、幽霊とか神とか、そんなもん“ない”って言ってくれる人って、あんまりいないじゃん。でも、京極くんの本は全部“ない”って、書いてあるだろ。見えたって聞こえたってないもんはない、こういうこと書く人、あんまりいないんだよね」(p.28)

これは京極夏彦がすごくわかりやすく内容をまとめたものなんだろうけど、屈折の回数がすげー多いんだろうな、と思いました。
柳下毅一郎のインタビューで言及されてるキャサリン・ダン『異形の愛』を読みたくなった。