森見登美彦『きつねのはなし』収録の表題作、「きつねのはなし」を読む。

きつねのはなし

きつねのはなし

「ナツメさん」という30過ぎの女性が営む古道具屋(かなりそそられる設定だとは思いませんか)でバイトする大学生「私」が、「天城さん」という何者かよくわからないけどすげー大物っぽい人物のところにお使いに行き、奇妙な事件に巻き込まれる、というような話。とにかく怖い話なのだが、何がそんなに怖いのかというと、それは作中に繰り返しあらわれる、等価ではあり得ないものどうしの「交換」というモチーフなのではないか、という思い付きをメモしておく。